2022年09月17日

Excel VBA ベーシックの資格を取得


 前回、資格取得における費用対効果を最適化するため
の方法を説明した。管理者の所属する会社が2〜3年の間
にExcel VBA ベーシックを資格手当支給対象とし、管理
者は最近これを取得したため、実例として紹介する。
 ここでは、金銭面というだけでなく、この資格の性質
やそれに基づく勉強方法についても言及していく。

■金銭面

・初期投資:-16,379円

 オデッセイから発行されている公式テキストで-3,080
円、受験料で-13,200円、Kindleで購入できる1〜5章の
対策問題集で-99円の計-16,379円が初期投資となった。
 写真付き身分証明書があり、自転車で受験会場へ行っ
たため、証明写真の代金、受験会場へ行くまでの交通費
は0円である。

・補助費用:+9,680円(通算:-6,699円)

 自身が所属する会社の補助制度を利用し、図書購入費
は年間支給額上限に収まり+3,080円、合格時にのみ受験
料の半額が支給され+6,600円の計+9,680円が補助費用と
なった。
 初期投資と通算して-6,699円となる。

・資格手当:+1,000円/月(7ヶ月目で回収完了)

 自身が所属する会社は、資格手当として毎月+1,000円
支給するため、-6,699円は7ヶ月目で回収完了となる。
受験料が高いうえに資格手当が少ないため、回収完了に
時間がかかる。

■資格の性質

・内容

 公式テキストに沿って勉強していけば、確実かつ余裕
で合格できる。公式テキスト以外を利用しなければ解け
ないようないじわるな問題が出題されることはほぼない
ため、単に合格するだけであればこれだけで十分である。
 また、この公式テキストには、ウェブ上で挑戦できる
模擬試験が付属されており、実際の本番試験とまったく
同じ環境を体験することができる。ここでの点数-10点
くらいが本番で手堅く取れる点数と思えばよい。

・領収書

 自身が所属する会社の補助制度を利用する際の事務手
続きにもよるが、領収書やそれに替わる証明手段は当然
必要になると思われる。領収書しか受け付けない場合は、
公式テキストは公式サイトから購入したほうがよい。
 受験会場は自身に都合のよい場所を選ぶことになるが、
その手続きの際に受験料の領収書については聞かれると
思うので心配はない。そうでなければ催促すればよいが、
発行してくれないということはないと思われる。

・受験日

 1年の中で受験日が決まっている資格ではなく、自分
の好きなタイミングで受験できる資格となる。おおむね
合格できると判断できたところで受験を申し込めばよい。

■勉強方法

・前提知識

 管理者の前提知識としては、理系の中堅私大以上卒で
あり、C言語の基本的知識があり、現在の職場でもC言語
の見よう見まねとその場限りの寄せ集めた情報でVBAの
ツールをまれに作成したことがあるというものである。

・公式テキストと模擬試験

 公式テキストを購入し、いきなり模擬試験に挑戦して
みたら合格点を取れてしまった。そのときの印象として
は、知恵だけで解ける問題が相当あり、解けない問題は
単に機能や用語を知らないというだけであった。
 公式テキストは、ページ数もさほど多くないうえに図
も多く使われており、内容も難しくないため、1周だけ
でも丁寧に読んでいけば上記の解けなかった問題の多く
は解けるようになる。

 それでも解けなかった問題のみ、公式テキストの該当
する部分を何度か読み返したが、完全に通しで読んだの
は結局1周だけであった。模擬試験は3度目以降は満点を
取れるようになった。

・対策問題集

 管理者は、Kindleで購入できる1〜5章の対策問題集を
購入したが、これは模擬試験や本番試験より少し難易度
が高い内容となっている。これを解ける実力があれば、
本番試験で不合格になることは絶対にないと言える。
 6章以降のものは1,000円以上の費用がかかってしまう
ため、本番試験で満点を目指すのでなければ不要である。
1〜5章のものすら不要であるが、99円のため、わずかな
不安も残したくない場合は購入してもよいだろう。

■結果

 92.5点(40問中37問正解)という結果となり、超余裕で
合格した。受験料が高く絶対に不合格を避けたいのと、
この手の試験が10年以上ぶりのため、多少は緊張したが
無事に終えることができた。
posted by iceage at 22:10| Comment(0) | 自己投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月18日

資格取得における費用対効果の最適化


 当ブログは金融商品の投資に関する内容を扱っている
が、金銭的な観点で、資格取得という自己投資について
も、費用対効果を最適化するためにはどのようにすれば
よいかを考えたいと思う。
 貪欲に勉強すれば結果は後からついてくるとか、ウン
十万円かけて英会話スクールやプログラミングスクール
に通うとかいう類(たぐい)のものは扱わない。そういう
ものに搾取されないための知恵もまた自己投資である。

■初期投資、補助費用、手当

 今回扱うのは、自身が所属する会社が手当として支給
する資格である。その資格の取得にあたり、初期投資、
補助費用、手当はどのようなものがあるのか、リスト化
する。初期投資を補助費用や手当で回収する観点を持つ。

・初期投資

 参考書や過去問題の購入費、受験のための証明写真の
代金、受験料、受験会場へ行くまでの交通費などが挙げ
られる。

・補助費用

 自身が所属する会社の賃金規定で、上記に挙げた初期
投資に関する補助制度が存在するかどうかを確認する。
図書購入費は年間でいくらまで支給する、合格時にのみ
受験料の半額を支給するなどが挙げられる。
 また、こういった補助費用や後述する一時報奨金は、
たいてい給与の支給額欄に反映されると思われるため、
特に急いで取得する必要がなければ4〜6月を避けたほう
がよいことも考慮するとよい。

・手当

 自身が所属する会社の賃金規定で、一時報奨金として
支給されるのか、資格手当として毎月支給されるのかを
確認する。
 前者であれば合格するまでの受験回数を何回まで許容
できるのかを確認し、後者であれば何ヶ月目で初期投資
から補助費用を引いた差額を回収できるのかを確認する。

 また、賞与査定に資格取得に関する項目があり、取得
した場合としなかった場合の差額がわかるのであれば、
考慮に入れてもよい。

■資格の取捨選択や性質の見極め

 初期投資を回収するという観点を理解したうえで、次
は資格の取捨選択や性質の見極めを実施していく。

・変な見栄を張らないこと

 資格取得にあたり、自身が変な見栄を張らないという
ことも重要である。たとえば、ITエンジニアだから基本
情報技術者から取得しよう、というものである。会社の
賃金規定でITパスポートがあるならこちらから取得する。
 実業務の中でも培った知識はあるのだろうが、すべて
の基礎知識を網羅できるわけではない。その状態で見栄
を張っても勉強意欲が途中でそがれることにもなりかね
ない。基礎から簡単かつ確実にできることを実施する。

・受験日

 自分の好きなタイミングで受験できる資格と、1年の
中で受験日が決まっている資格に分かれる。前者のほう
が明らかにやりやすいだろうし、後者の場合は早い段階
から入念な準備が必要になってくるだろう。
 後者の場合も、自分を追い込むためなどと無理に受験
申し込みを行わず、そのときの自分の状態では明らかに
合格率が低いと判断できる場合は次の受験日へ持ち越す
べきである。

・勉強時間に対する費用対効果

 勉強時間に対する費用対効果であるが、これは同系列
の上位資格を取得する際に考慮する。何もない状態から
ITパスポートを取得する場合とこれを取得してから基本
情報技術者を取得する場合である。
 こういう場合は、会社の賃金規定でも資格手当を支給
する形であれば上位資格を優先するという内容が定めら
れていると思われる。上位資格へ移る際の上昇額が勉強
時間と見合っていなければ、見限ることも考慮する。

・資格の性質の見極め

 資格の中にはそれに対応する参考書の範囲外の内容を
平気で試験に出題するものがあったり、参考書を中心に
勉強すればよいもの、過去問題を中心に勉強すればよい
ものがあったりと、性質はさまざまである。
 アマゾンなどで参考書や過去問題のレビューを見れば
おおむねその辺の情報も把握できることが多い。会社が
支給する補助費用も有限であるため、書籍購入も効率を
考慮する。

■まとめ

 以上、金銭的な観点から資格取得について考えてみた
が、簡単にまとめれば、確実に一発で合格できる資格を
選択して負け戦をしないこと、その際にかかる初期投資
も補助費用でなるべく抑えることである。
 また、その会社にいつまでもいるとは限らない。資格
手当が支給される形であれば、資金回収を完了する前に
そのときが訪れる可能性もある。確実に一発で合格する
ことは、それだけ重要なことなのである。
posted by iceage at 21:08| Comment(0) | 自己投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする